チック症とは別名トゥレット障害、トゥレット症候群ともいわれており、
神経疾患の1つといわれています。
チック症の主な症状としては手の震え、目をしばしばさせるなどがあり一見、
一種の癖のようにみられます。また声をだしたりする症状も確認されています。
病名はフランスの神経内科医、ジル・ド・ラ・トゥレットという人に発見され、
それにちなんで名づけられました。
日本ではチック症という名前の方が一般的だと言われていますが、
最近ではアメリカの精神医学会による診断基準や国際疾病分類にならって
トゥレット障害やトゥレット症候群と呼ぶことが多くなってます。
特徴としては子供が多くなる病気で、3歳から4歳の幼児期にはじまって、
7歳から8歳のころにピークを迎えます。
まだ男女別で考えると男の子の方が割合が多くなっています。
何故男の子の方が多いのかはさだかではありませんが、3歳から8歳位までの
男女の成長や発達の過程でそういう風になっているのではないかというのが
一般的にいわれています。
またチック症からくる行動や言動に関しては本人の意思と裏腹に行われますが、
声に出るチックの場合は意味のない奇声だけではなく、
意味のある言葉として発することもあり、そこから誤解を生む事もあります。
また特異な例として、ある程度チック症の症状を抑制する事ができます。
そういう場合は得てして、学校や、人の家など公共な場所や他に人が居る場合は
チック症を抑えることができ、家など安心できる場所に居る時は
その抑えていたチック症を起こしたりする例もあります。
チック症の定義としては限定された筋肉に、突発的に、
また自分の意思とは関係なく運動や発声が起こってしまうものとされています。
チック症は症状を大きく2つに分けることができ、
運動チックと音声チックという2つにチック症を分けることができます。
運動チックの代表的な症状、行動としてはまばたきをするというのが一番多く、
そのほかにも肩や腕をふりまわす、頭をふる、手遊びをする、表情を変える、
身体をねじる、他人の身体に触るなどの動作をやるのが特徴だといえます。
音声チックの代表的な症状、行動としてはため息のような声をだしたり、
鼻や喉を鳴らす、咳払い、意味のない奇声をあげる、
うなり声をあげるの他にも、意味のある言葉を連呼する事もあります。
軽い症状も含めればチック症は比較的有病率は高いといわれており
ありふれた病気だと言っても良えますが、
チック症の症状の度合いによっては合併症を伴う時もあり、
おこりやすい合併症としては吃音、どもりや強迫性障害、多動性障害、
学習障害、睡眠障害、気分障害などを引き起こします。
チック症の原因としては些細な事をきっかけにあらわれ、そしてそれが
習慣となっていきます。
たとえば鼻炎にかかったとして、その時に鼻水をすすっていたのが
そのまま運動チックとして習慣化されると考えられ、
チック症はある意味では癖のようなものだといえます。
それ以外の原因としては遺伝的要素も関与していると言われており、
親の教育などの直接的な原因は否定はされていますが、
精神的なストレスで症状が悪化していくこともあることから
間接的には関わっているものと思われます。
子供のチックが近年増えてきています。
軽いチック症のケースも含めるとなんと1割から2割を占めると言われています。
チック症にかかる子供が何故増えているのか、それを知るには原因を
知らなければなりません。
チック症の原因ははっきりと分かっておらず、また様々な要素が含まれている為
特定するのが難しいのですが、有力と思われているのは親の大きな期待や、
それに付随する学校生活や家庭でのストレスではないかと言われています。
またチック症にかかってる子供は似たような性格をしている子が多く、
引っ込み思案で比較的何事にも消極的な子や、
家庭や学校での期待に応えようとするあまり良い子を演じてしまい、
精神的なストレスをためてしまっている子などです。
チック症は簡単に言うと何かに対してのリアクションだと考えられています。
それがなにかをきっかけに習慣化してしまうとされています。
やはり常に不安を感じていたり、ビクビクしていたり、緊張している子供だと
何かしらの不安があったときにチックが反射的にでてしまうと言う訳です。
またたとえチック症であったとしても症状が軽く、学校などでからかわれたり
する事がないようであれば問題ないといえます。
しかしチック症がきっかけでからかわれたり、いじめられたりするのは
悲しい事ですがないとは言えません。
その場合は本人がそれを意識してしまい、チック症の症状も悪化するという
悪循環をまねきかねません。
そういう場合は小児科や児童精神科など、専門家にカウンセリングなど、
適切な治療を受ける事が先決と言えるでしょう。
チックの予防には色々な方法がありますが、効果的なものはなんなのか?
チックの予防方法を紹介します。
チック症は一時的な癖という風にもとらえられていますが、なにかしらの原因、
もしくはそれを誘発させるような間接的な原因が必ずあります。
チック症の予防には原因を知るのが一番ですが、
現時点での原因には大きく分けて2つが考えられています。
一つは脳内の活性物質の調整などがうまくいっていないために起こるもの、
そしてもう一つは何かしらのストレスによって引き起こされているものです。
脳内の物質の調整などは直接的な原因といえますので、周囲の理解は必要ですが
解決策は専門家に任せるのが一番良いと言えます。
ただしストレスなどによって引き起こされる場合は間接的な原因といえます。
一緒にいるときはなるべくリラックスできるような環境を作る事が大事ですし、
子供はなにかのストレスを感じてしまっていても、それをうまく言葉にして
相手に伝える事ができません。
こっちから子供を受け止めてあげる、また子供を理解しようとする姿勢が
必要といえるでしょう。
またチック症になったとしてもほとんどのチック症は一過性のもので、
数週間、また数ヶ月で元に戻る場合がほとんどです。
少しチック症の症状が気になってきたとしても本人のストレスのサインと
受け取って、今まで以上に会話をしましょう。
会話の内容はふとした事でも子供が背が伸びた事でもご飯のおかずの事でも、
日常的なことで構いません。ちょっとした気配りや会話こそが症状を
悪化させないための予防策といえるでしょう。
チックの治療にはどういう治療方法があるんでしょうか?
主に用いられているのは心理的なケアをしていく方法と薬物によって改善を
促す方法です。
基本的にチック症は子供に発症する病気になり、また心因的な原因も
多く含まれている為、チック症を治すというよりは、その子供のストレスや
不安などに対しての適応能力を高めるとともに人格形成の発達を促す事が
そのまま治療につながるともいえます。
チックにも軽度のチックと重度のチックがあります。
軽い症状の場合は時間の経過とともに治る場合もありますし、重い症状のときは
それ相応の手段を講じなければ病状は改善することはありません。
またチック症のはっきりとした原因もいまだ不明となっていますので、
その中で色々な方法を模索していくのが現在の最善の方法といえるでしょう。
しかし、薬物を用いるのだとしても心理的なケアは必要不可欠といえます。
ストレスが少なくとも間接的な原因として挙げられる以上、少しでもストレスを
感じずにすむような環境作りを時間をかけて行う必要があるでしょう。
それは甘やかすというわけではなく、怒るべきところは怒る必要がありますが、
症状が起きた時に指摘したり、叱るのは本人も無自覚で行っていますので
それを機に必要以上に気にしだす事からも逆効果といえます。
薬物療法の場合はハロペリドールという薬が一定の効果を示す事から
一般的に用いられています。
少量から服用しはじめ、症状の経過をみながら薬物療法を行います。
薬物療法をするしないは別にしても、チック症の問題を根本的なところから
解決するには子供の成長、それと親や周囲の人間の接し方などが非常に重要に
なってきます。
その為、治療の際には子供の治療だけではなく、親へのカウンセリングなどが
行われています。
チック症は前述したように脳内物質の分泌のバランスと心因的なものとが、
原因として考えられています、チック症を治す為の薬とは一体どういうものが
あるのでしょうか?
チック症は軽度のものなら、時間の経過と簡単な心理療法によって早いときで
数週間、通常でも数ヶ月程度で治ります。
ただしストレスはあくまでも間接的な原因として考えられており、
直接的な原因である脳内物質の分泌のバランスが著しく乱れてしまい、
重度のチック症を患ってしまっている場合は薬物療法によって積極的に治療を
行っていきます。
薬物療法を行う際は基本的に少量から投与を開始し、時間の経過と症状を
おっていきながら少しずつ増やしていきます。
代表的な薬としてはドーパミン遮断薬であるハロペリドールが挙げられ、
担当する医師の判断によってセレネース、オーラップ、リスバタール、
カタプレスなどを投与していきます。
薬物療法は有効度が非常に高いといえますが、やはりなんらかの形で
副作用がでる事があります。
その辺の相談を担当の医師と良く話をする必要があるでしょう。
繰り返しになりますが、チック症は薬物療法だけでは根本的な解決にはならず、
重度の症状において、一番効果的だとされるのは薬物療法と心理療法を
並行的に行う事です。
チック症だけを治すのではなく、チック症にかかっている子供の発達援助を
行っていき、ストレスなどにも対応できる力を養っていく、これができれば
チック症は根本的から治療する事ができたと言えるでしょう。
チック症は子供だけが発症する病気といえます。
現代に急増していると言われているチック症、その根本と発症した子供に与える
影響というのはどういうものがあるのでしょうか?
チック症は主に8歳ごろの発症がピークとされており、軽い症状も含めれば
現代の子供の約1割から2割の子供がチック症にかかっていると言われています。
また現代の学校が抱える問題としていじめというものがあります。
この2つに共通点はないでしょうか?
基本的に人間というのは理解できないものに対して恐怖を覚えます。
大人であればそういうものだという風に割り切る事もできるでしょうが、
子供というのはその理解できないものをそのままにしておけない上にましてや
身近にいる子がチック症という理解しずらいものを抱えていたとしたら…。
チック症の症状も弊害の一つとして考えられますが、その理解できないもの
としての二次的な弊害があるとしたら、チック症は難しい病気だと思います。
ある深刻ないじめが横行してるクラスでお互いをほめあうという試みが
行われたそうです。
その中で皆に怖がられているA君といういじめっ子がいて、そのA君はB子さんと
いう子を良くいじめていたようです。
その中でその試みがはじまり、A君の長所であるわんぱくなところや、
ムードメーカーである事が書いてあるカードがA君に贈られて来ました。
A君も当然違う人に良い事を書いてカードを送るうちにいじめっ子のような行動
はなくなり、そしてB子さんにも励ましやほめ言葉が書いてあるカードが届く
うちに、B子さんも積極的になりいじめはなくなったのだと言います。
これは理想論かもしれませんし、綺麗事であるかもしれません。
ただこれにはいじめという問題を根本的に治す方法論の一端を示しているように
思います。
相手のわからない事、嫌いな事を強調するのではなく、良いところを見つけて
それをほめていく。
そういう悪循環を良循環にしていく事はチック症の問題の根本と似ているような
気がしてなりません。